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ギンリョウソウモドキ   銀竜草擬   イチヤクソウ科シャクジョウソウ属

ギンリョウソウモドキ
<撮影:2013年9月> 果実
果実の中がいくつかの部屋に分かれている
<撮影:2013年11月>

別名アキノギンリョウソウ

ギンリョウソウ(イチヤクソウ科ギンリョウソウ属)には、7年前に山歩きの途中で出会い、それ以後、あちこちの山で随分見てきた。薄暗く、湿っぽい場所に、幽霊の手のような形で生えているのだから(それゆえ、別名がユウレイタケである)、最初はちょっと近寄りがたい雰囲気であった。
 その「モドキ」であるだけに、姿かたちはよく似ている。ただ、開花する時期がギンリョウソウよりも後、秋になるので、アキノギンリョウソウとの別名もある。これまで、図鑑ではその存在を知っていたのだが、本物に出会ったのは今年が初めて。別の植物を求めてカメラ片手にうろうろしていた時に偶然、出会うことができた。
 見つけた時にはギンリョウソウかと思ったのだが、季節はすでに秋になっており、様々な角度から観察して、いくつかの特徴がギンリョウソウとは異なることが明らかになったので、ようやくギンリョウソウモドキと確信することができた。さらに、後日、別の場所でも出会うことができた。一度きっかけをつかむと、続けて出会いが待っているという経験は別の植物でもこれまであった。なんとも不思議な思いである。

腐生植物

 「モドキ」も、ギンリョウソウとともに腐生植物(最近は「菌従属栄養植物」と言われている)である。葉緑素を持たないため光合成ができず、自力で栄養(有機物)を作り出すことができない。そのため、栄養はすべて土の中の菌類からいただいている。ある種の菌類に寄生し、その菌類と共生する樹木が作っている栄養を、菌経由で得て生活している。

果実が刮ハ

土からすっと立っている茎に、ひらひらとまとわりついているのが葉にあたるもの(鱗片葉)であり、花は茎頂から下向きに咲いている。
 果実は刮ハで、上を向いてついている。これに対し、ギンリョウソウの果実は液果で下向きにつく。
 なお、APG分類体系(葉緑体DNAの解析による被子植物の新しい分類体系)ではツツジ科に含められている。
<参考文献>
『日本の野生植物V』(平凡社)
「Wikipedia」(Website)
<記事 2013年11月17日>

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