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フサザクラ    房桜   フサザクラ科フサザクラ属

フサザクラ
知らなければ花には見えない<撮影:2010年4月>

フサザクラ
雌しべは雄しべの基部に <撮影:2012年4月>

フサザクラ実
果実はこんなふう <撮影:2012年6月>

フサザクラを最初に見たのは、もう5年ほど前になる。
 そのころはまだ、名の知れた花を追いかけるのがせいぜいで、そのときもある谷間(たにあい)の小公園にカタクリがあるというのを聞いて、クルマで狭い山道を走っていた。
 道沿いに奇妙なものをぶら下げた樹がある。それも1本ではなく走るにつれ、次々と出てくる。あまり気になるので止まって見あげたが、そのぶらぶらしたものの正体もその樹の名前もその時点ではわからなかった。
 その後、手探り状態でインターネット検索などをやって、ようやくこの樹にたどり着くことができた。そうなると不思議なもので、いままで何度も通った道にもこの樹があるではないか。知らないということは、目の働きにも影響するものなのだ。

雄しべ・雌しべがむき出しの花

葉の展開に先だって花をつけるが、雄しべ・雌しべがむき出しで花弁も萼もないので、最初は花なのかどうかすらわからないかもしれない。
 赤い色をした房のように垂れ下がっているのが雄しべであり(赤い部分は葯)、雌しべはその基部に小さく固まっている。淡緑色なので、よく目を凝らさないとわからない。
 名前に「サクラ」が入っているが、バラ科のサクラとは何の関係もない。むしろ、カツラ科と類縁関係にあるという。そういえば、カツラの花も同じように、雄しべ・雌しべがむき出しになった花をつける(もっとも、カツラは雌雄別株だが)。

<参考文献>
『山渓ハンディ図鑑3 樹に咲く花』(写真/茂木透 解説/石井・崎尾・吉山ほか 山と渓谷社)

<記事 2015年4月22日>

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