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 イヌノフグリ    犬の陰嚢   オオバコ科(←ゴマノハグサ科)クワガタソウ属

イヌノフグリ
直径3〜4ミリの小さな花 <撮影:2016年1月>

イヌノフグリ果実
果実 <撮影:2016年1月>

絶滅危惧種

在来種のイヌノフグリは年々生息場所が少なくなっているようで、環境省、群馬県とも絶滅危惧U類に指定している。私もこれまで、見たいみたいと思いながら果たせずに来た、いわばあこがれの花であった。
 そんな話を植物観察の大師匠(おおししょう)であるM氏にしたところ、「うちの近くにあるよ。もう咲いているから」と、いとも簡単におっしゃる。真冬の1月のことである。
 そういわれてあらためてM氏のホームページを見直してみたら、イヌノフグリの撮影記録は12月、1月、2月と寒い季節ばかりである。図鑑では「花期は3〜4月」としており、春の花に位置付けられているのだが、条件の良いところでは少しくらいの寒さは全然気にしていないようだ。

花は可憐で清楚

ということで先日、大師匠に案内していただいた。午前11時ごろにその場所についたのだが、ピンクがかった小さな蕾は見えるものの、まだ開花していない。もう少し待とうということで、周辺を走り回り、シダやイズハハコなどを観察した後、午後1時ごろに戻ると、今度はいくつかの花が開いていた。
 直径数ミリの花だから、開花の状態を見るにもルーペが必要である。うっかりして花弁に触れようものなら、ポロリと落ちてしまうので、慎重の上にも慎重に観察し、写真を撮った。ピントが甘いのは、私の腕のせいである。ご容赦を。
 外来種のオオイヌノフグリに比べれば、大きさが全く違う。青味の強いオオイヌ〜とは異なり、白い花弁に赤紫の条が入っている。なんとも可憐で清楚な花である。
 すでに果実になっているものもある。犬のふぐり(陰嚢)というものをそんなにじっくり見たことはないが、まあ、言いえて妙とはこのことだろうか。牧野富太郎の命名であるという。

<参考文献>
『山渓ハンディ図鑑1 野に咲く花』(監修/林弥栄 写真/平野隆久 山と渓谷社)

<記事 2016年1月20日>

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