柊老人のほろ酔い人生 > 植物との出会いの部屋 > イチビ

HOME | 植物の部屋

イチビ       アオイ科イチビ属

イチビ
左下のとげとげしいのが実<撮影:2015年6月>

イチビ
全体の姿 <撮影:2015年6月>

20世紀の初頭には日本に定着していることが確認されているというから、外来種としての歴史は新しくはないようだが、私が実際に見るようになったのは、ほんの2、3年前のことである。
 近所にたくさんあるゴボウ畑の中に、ゴボウと同じような背格好で、幅広い葉をもった植物が混じっていたのだ。ゴボウの葉もかなり大きいので、最初は、ちょっと変わったゴボウだなあ、という程度にしか見ていなかったのだが、そのうち花が咲いたらなんと黄色で、しかも5弁花だ(ごぼうの花はアザミにちょっと似た筒状花で色は赤紫)。
 で、いろいろ調べてイチビという名に行き着いた。これが、なかなかやっかいな植物のようである。

要注意外来生物

種子は20年近くにわたって発芽能力を維持するため、いったん地面に落ちたら、何十年にもわたって発芽し続ける。他の植物の生長を抑える物質を出すアレロパシー作用を持っているため、アメリカでは大豆の収穫量が大幅に落ちたという事例もあるようだ。
 アレロパシーではセイタカアワダチソウが有名だが、こちらはいったん大繁殖をした後、蓄積されていた肥料成分を大方使ってしまったことやアレロパシー作用が自らにも及んだことなどにより、大分衰退してきた。しかし、イチビは種子が20年も発芽能力を維持するというから、これを根絶するにはかなりの労力を必要とするのではないだろうか。農家にとっては手ごわい敵ということになる。
 そういうこともあり、外来生物法により要注意外来生物に指定されているほか、日本生態学会によって日本の侵略的外来種ワースト100にも選ばれている。

最近アメリカから侵入したもの

繊維をとるため、古い時代にインドから中国を経て日本に渡来したものが野生化したと解説する図鑑もあるが、「かつて栽培されたものは…果実は黄白色に熟する。近年畑や空き地の雑草として急に増えてきた(ものは)、果実が黒くなり、遺伝的にも在来種と異なることが示されている。アメリカから飼料などに混って最近侵入し、繁殖力が強いため短期間で増えたと考えられている」(Wikipedia)という説の方が実感に合っているので、こちらをとることにする。


<参考文献>
「Wikipedia」

<記事 2015年7月9日>

#