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カイフウロ   甲斐風露   フウロソウ科フウロソウ属

カイフウロ
<撮影:2015年9月>

カイフウロ
花弁がかなり白っぽいものも <撮影:2015年9月>

ツリバナ花
萼には長い毛がたくさんある <撮影:2015年9月>

なかなか会えなかったが

植物観察の師匠であるK氏からカイフウロの存在を教えてもらったのは、3年前であった。何人かの人たちと登った山の上にそれがあった。そのときは6月だったので、花はまだ蕾さえ上がっておらず、葉があるばかり。
 こちらはその葉がカイフウロの葉であるとは知らなかったから、昼食を食べ終えてうろうろしていたら、
K氏「ほらほら、それはカイフウロの葉。踏んじゃだめだよ」
いわれてあわてて足の置き場を変えてまじまじと葉を見たが、よくみれば足の踏み場もないほどあちこちにある。うっかり歩くことができなくなって困惑している私や他の何人かを、面白そうに見つめているK氏であった。
 その後も同じ山に登ったが、いつも季節がずれていて、カイフウロの花を見ずじまいだったのだが、今年、ようやく花の季節に登って、めぐり合うことができた。

産地は限られる

ピンク色の花弁に濃い紅色の脈が走っていて、なかなか美しい。
 図鑑では、イヨフウロの地方変種とされ、山梨県の三ツ峠に産するとされている。それがはるかに離れた群馬県にあるのだ。県内の産地はかなり狭いエリアに限られている。
 図鑑にはまた「全体に毛が少ない」とも書かれているが、私の見た個体は萼片に長い毛がしっかりと生えていた。図鑑の説明だけがすべてではないのだと、あらためて感じる。

マムシ手づかみの強者

この日、一緒に登ったNさんはなかなかの強者で、マムシを素手でひょいひょい捕まえてしまう(その場面を見たことはないが)。幸いこの日はマムシに出会うことはなかったが、しばらく前には、カイフウロが咲いているすぐ近くの場所で6匹のマムシが固まっていたのを全部捕獲したと自慢をしていた。すごすぎて、同じ人間であることが信じられない。

<参考文献>
『日本の野生植物 草本U』(佐竹・大井・北村・亘理・冨成編 平凡社)
『山渓ハンディ図鑑2 山に咲く花』(写真/平野隆久 編・解説/畔上能力 山と渓谷社)

<記事 2015年9月20日>

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