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カッコソウ  勝紅草  サクラソウ科サクラソウ属

カッコソウ
 <撮影:2017年5月>

カッコソウ
保護地 <撮影:2013年5月>

世界でも(ある研究者は「宇宙でも」などと言っていたが)桐生市の鳴神山周辺にしかないというこの花、希少種の中でも飛び抜けて希少な存在となっている。市や関係団体による「カッコソウ協議会」という組織もあり、自生との保護とともに、種を守るための移植による保存活動なども活発に取り組まれている。
 2012年に種の保存法(絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律)の国内希少野生動植物種に指定された花。採集はもちろん、販売なども厳しく規制されている。過去に山から採ってきて栽培していた場合でも、それを販売・譲渡することは禁じられている。当然、「標本にしたいから」などと簡単にとってくるわけにはいかない。
 本来野生のものをここまでするのは、気持ち的にはなんだかなあという面もあるけれど、過去において、たくさんの人たちが安易に採集したことによって絶滅の危機に瀕したこと、いまでも盗掘の危険があることを考えればやむを得ない措置として認めざるを得ない。
 カッコソウがどういう植物であるかについては、桐生市のホームページをはじめさまざまな解説が出ているのでぜひそちらを参照してほしい。
 私の場合は、カッコソウを移植して守っている桐生自然観察の森に足しげく通う身なので、この植物の様子をかなり身近に見ることができている。サクラソウの一種と言ってしまえばそれまでなのだが、葉は厚く、茎も太く、毛が密生していて、花もくっきりとした赤紫色。栽培品のサクラソウなどと比べたら実に堂々としており、格別の存在感がある。毎年見ていても決して見飽きることはない。

<記事 2018年3月23日>

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