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キンエノコロ  金狗尾草  イネ科エノコログサ属

キンエノコロ花序
きらめくキンエノコロ <撮影:2017年9月>

キンエノコロ花序
普通のエノコログサより長いものも <撮影:2017年9月>

キンエノコロ小穂
小穂。雄しべ・雌しべが出ている <撮影:2017年9月>

エノコログサの仲間は、都市部でもちょっとした空き地にいやになるほどあるし、農村部なら道路脇、休耕田など、いたるところで見ることができる。しかし、キンエノコロを見かけることは比較的少ない。
 普通に見られるエノコログサは、小穂(花の集まり――穂をしごくとパラパラこぼれてくる粒状のもの)についているふさふさとした刺毛は緑色だが、キンエノコロは文字通り黄金色をしている。太陽の光を受けて輝く姿はなかなか美しい。
 花序(穂状のもの)はエノコログサに比べて短いものが多いが、小穂のほうはずっと大きい(写真下)。雄しべ・雌しべを出す第2小花にははっきりとした横皺が入り、ポッコリ盛り上がっている。

 しばらく前、自然解説などを今も続けている高校時代の教科担任のK先生から、キンエノコロをじっくり見たことがないので生育場所を知っていたら教えてくれとメールが入っていた。先日、偶然、川の土手で見かけたのでさっそくご案内した。写真をとり、ルーペでもじっくり観察することができて喜んでもらえた。
 この手の植物は邪魔な雑草扱いされているから、除草剤でもまかれたらたちまち生育場所が失われてしまう。邪魔にする気持ちもわからないではないので、キンエノコロだけは除外してくれともいえないし、何とも悩ましいことである。

<参考文献>
『日本の野生植物 草本T』(佐竹・大井・北村・亘理・冨成編 平凡社)
『イネ科ハンドブック』(木場・茨木・勝山著 文一総合出版)
『山渓ハンディ図鑑1 野に咲く花』(監修/林弥栄 写真/平野隆久 山と渓谷社)

<記事 2017年10月4日>

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