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 キヨスミヒメワラビ    清澄姫蕨   オシダ科カツモウイノデ属

キヨスミヒメワラビ
全体 <撮影:2013年9月>

キヨスミヒメワラビ芽出し
芽出し(左下の紅いものはベニシダ) <撮影:2014年5月>

布でできているような柔らかい感じの葉を大きく広げるシダである。
 形はほかのシダ(たとえばミドリヒメワラビなど)とも似ているのだが、他との違いがすぐ分かる特徴を持っている。葉柄から中軸にかけて、太い鱗片がびっしりとついているのである。葉柄のそれは、開出(軸から直角に伸びている)しているうえ、先が薄茶色でそれ以外は白色だから、そこさえ確認できればほとんど間違いようがない。
別名をシラガシダというのはここからきているのだろう。ただこの白色の鱗片はしだいに茶色くなるので、そのときは注意が必要だ。
 多くのシダの鱗片は、黒っぽかったり茶色っぽかったりで、同定に重要な役割を果たすものの、そんなに美しいとは思えないが、このキヨスミヒメワラビの若い鱗片はまさに別物である。
 写真下は、芽出しのときの鱗片の様子だ。この時期の鱗片は透き通るような白さで本当に美しい。
 西日本に多い暖地性のシダらしく、群馬県ではどこにでもあるというほどではないようで、『群馬県植物誌』(改訂版)には記載されていない。でも、私のよく行く里山には数株あるので、それほどめずらしいものとは思っていなかった。

<参考文献>
『日本の野生植物 シダ』(岩槻邦男編 平凡社)

<記事 2016年1月10日>

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