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クリ   栗    ブナ科クリ属

センボンヤリ花
雄花 <撮影:2015年6月>

センボンヤリ果実
雌花 <撮影:2015年6月>

センボンヤリ果実
栗太郎(赤城山) <撮影:2012年12月>

平地でもふつうの家庭の庭で目にすることができるが、そのほとんどがタンバグリなどの栽培品種だろう。自生するヤマグリ(シバグリ)と比べると大きな実をつけるので好きな人にはたまらない果実だ。
 山道を歩いてクリの木がある下にはたくさんの実が落ちているように見えるが、近づくとたいていイガを残すばかりで、中味はすっかりなくなっている。リスやサルやクマなどにとっても大変なごちそうなのだろう。
 花は黄白色の長い穂状になり、たっぷりと垂れ下がっているので、遠くからでも目立つし、近づけば独特の臭いもする。
 ただ、長い花のほとんどが雄花の連なりであり、雌花は穂の下部に目立たない形で咲いていることは、案外知られていない。
 雄花はわしゃわしゃと雄しべが突き出しており、花弁らしきものはよくわからない。雌花も雌しべを大きく突き出している。これで虫媒花である。きれいな花弁より強い臭いで虫を引き寄せているのだろう。

 群馬県の赤城山には、クリの原生林がある。そこに栗太郎と名付けられたクリの巨木がある(写真下)。長い年月をかけてつくられた独特の風貌は、角度によって表情を変えるので、とても面白い。

<参考文献>
『山渓ハンディ図鑑3 樹に咲く花』(写真/茂木透 解説/石井・崎尾・吉山ほか 山と渓谷社)

<記事 2015年12月12日>

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