柊老人のほろ酔い人生 > 植物との出会いの部屋 > クロモジ

HOME | 植物の部屋

 クロモジ    黒文字   クスノキ科クロモジ属

クロモジ冬芽
冬芽 <撮影:2014年1月>

クロモジ雄花
雄花 <撮影:2015年6月>

クロモジ果実
果実 <撮影:2013年10月>

高級和菓子を食するときに添えられている高級爪楊枝を黒文字というのは、まさにこのクロモジからつくられているからであることは、よく知られている。
 我が家では、高級和菓子など食べる機会はないが、それでもたまにいただきものの羊羹などを食するときにはこの楊枝を使いたくなるので、いちおう常備している。
 若い枝の木肌はうっすらと緑色で、そこに様々な斑が入る。爪を立てればよい香りがする。その木肌を大きく残して先をとがらせる。そこがなかなか粋である。そして、木肌の模様を楽しみながら、おいしいお茶とおいしい羊羹をいただくのは、至福のひと時である。

 この時期は独特の冬芽がよく目立つ。冬の日差しが嬉しくて踊りだしているような姿である。真ん中の紡錘型が葉芽、左右の円いものが花芽だ。
花は淡い黄色で、ややうつむき加減に恥ずかしそうに咲く。ぴんと張り切って立っている若葉との対照の妙がおもしろい。
 実は秋になると真っ黒に熟す。そのころには葉が黄葉しており、そのコントラストも美しい。

変種のオオバクロモジもある

クロモジの変種でオオバクロモジというものもある。見た目はほぼ同じだが、葉がクロモジよりも大きく、裏面の脈に淡黄色の軟毛があるのが区別点。ただ中間型もあって、きっちり分けきれないようである。県内では北部の積雪地帯に多いようだ。
 写真の花と実は、撮影地からするとオオバクロモジかもしれない。

<参考文献>
『山渓ハンディ図鑑3 樹に咲く花』(写真/茂木透 解説/石井・崎尾・吉山ほか 山と渓谷社)

<記事 2016年1月14日>

#