柊老人のほろ酔い人生 > 植物との出会いの部屋 >  マツバラン

マツバラン  松葉蘭  マツバラン科マツバラン属

マツバラン
岩の隙間に生育 <撮影:2014年11月>

マツバラン
竹林に生育 <撮影:2017年4月>

マツバラン胞子嚢群
丸いものが胞子嚢群 <撮影:2014年11月>

名前に「蘭」があるが、ランではなくシダである。「松葉」は文字通り松の葉に雰囲気が似ているからだろう。
 群馬県では生育地の限られたシダであり、ご多分に漏れず植物観察の大師匠であるM氏に教えられてようやく出会うことができた。
 そこは結構たくさんの人々が訪れる場所であり、よく残っていたものだと思うが、姿形からして「知る人ぞ知る」というものだったのが幸いしたかもしれない。

 維管束を持ち、胞子で繁殖するという点ではシダに違いないが、一般的に知られているシダ植物とは姿形も生態も明らかに異なる。
 なにしろ、葉も根もなくて地上部も地下部も茎だけである。地下部には仮根(かこん)という毛状組織があるが、この地下茎には菌類が共生しており、一種の菌根のようなものだ。
 地上部の茎は、二又に分かれる(二叉分岐)ことを繰り返しながら成長していく。成長に必要な光合成は、緑色の茎が担っているということだろう。茎のあちこちに丸い球のような胞子嚢群をつけ、そこから胞子が飛び出して繁殖していく。
 生育場所は、暖地では樹幹に着生し、北の分布限界近くでは岩隙生となると図鑑にあるが、群馬県では竹林の中に土から直接生えているものもある。

<参考文献>
『日本の野生植物 シダ』(岩槻邦男編 平凡社) 「上州花狂いの植物散歩」(Website) 「Wikipedia」

<記事 2017年11月20日>

#