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メギ  目木  メギ科メギ属

メギ
 <撮影:2012年6月>

メギ
まずいせいか遅くまで実が残る <撮影:2014年9月>

メギ
刺は1〜2本のものが多い <撮影:2016年9月>

私がよく行く山のあちらこちらにこの木がある。低木で、丸っこい樹形で、こぢんまりした葉が密にあるので、遠目からでもすぐにわかる。
 春には円くすぼんだ黄色い花を下向きに並べ、なかなか見ごたえがある。秋には同じ場所に、かわいらしい赤い実が並ぶ。
 しかし、この植物を愛でるときのスキンシップは要注意である。とにかく、枝には鋭い刺が出ているから、この先には決して触れないようにしなければならない。刺は1本から3本とされているが、3本出ているものはあまり見かけない。
 別名をコトリトマラズというそうだが、この刺を見ればむべなるかなである。
 ただ、鳥がとまるとすれば、多分、彼らはその刺を上手に避けて止まると思うのだが、この樹はそのうえ、赤い果実が熟してもじつにまずいのだそうである。そう聞くと、小鳥が止まらないのは刺というよりも、このまずい実のせいではないのかとも考えてしまう。
 メギという名にもちゃんといわく因縁があって、「葉や木部を煎じて洗眼薬にしたことによる」そうである。
 また、この樹に含まれるベルベリンという物質には「抗菌・抗炎症・中枢抑制・血圧降下などの作用があり、止瀉薬として下痢の症状に処方されるほか、目薬にも配合される」(「Wikipedia」)というから、なかなかの有用樹のようである。

<参考文献>
『山渓ハンディ図鑑4 樹に咲く花』(写真/茂木透 解説/太田・勝山・高橋ほか 山と渓谷社)

<記事 2016年10月12日>

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