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ミヤマタムラソウ  深山田村草  シソ科アキギリ属

ミヤマタムラソウ花
カバの口 <撮影:2017年7月>

ミヤマタムラソウ白花
白花 <撮影:2013年5月>

ミヤマタムラソウ葉
葉 <撮影:2013年5月>

ミヤマと名がついているが、とくに深山幽谷に行かなくても、近くの里山でもよくみられる。もちろん、標高1000mを越える山でも見ることができる。
 「ミヤマ」と名のつく植物で、それほど深い山でなくても見られるものはこの花に限らず随分ある。例えば赤城山のように。でも、よく考えてみたら、いまでこそ観光道路を車でひとっ走りすれば、私のような年寄りでも軽々とこうした植物に会いに行けるのだが、数十年前にはそれこそテントなどのキャンプ道具を一式背負って、何時間も歩き続けなければたどり着けない山だったわけだ。
 そういうところにある植物に「ミヤマ」とつけるのは、その時代の人にとっては文字通りの実感だったのかもしれない。

 この花を見て、植物仲間の一人が「カバが口をあけているみたいだ」と言ったが、実に言いえて妙である。こういう形の花はシソ科には多いが、このミヤマタムラソウは特に大きく口をあけている。上唇には長い毛が生えている。別名がケナツノタムラソウというのは、ここからきているのか。
 手近の図鑑では、花色は「淡青紫色」とある。その色ももちろんあるが、シロバナも少なくない。

<参考文献>
『日本の野生植物 草本V』(佐竹・大井・北村・亘理・冨成編 平凡社)

<記事 2017年7月30日>

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