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ミヤマウグイスカグラ    深山鶯神楽   スイカズラ科スイカズラ属

ミヤマウグイスカグラ
<撮影:2014年3月>

ミヤマウグイスカグラの実
実の周りにも毛がいっぱい<撮影:2013年5月>

2月になって春が近づく気配がしてくると、いち早くピンク色のかわいい花をつける。

テレビの映像がきっかけ

私がこの花に出会ったのは、テレビのニュース番組の飾りに出てくる季節の映像であった。それほど遠くない場所なので日を置かずに出かけてみたのだが、実際の花は1〜2センチ程度の小さな花で、しかも枝先にわずかに咲いているだけ。アップの映像で見たものとのあまりの違いに驚いたものである。
 そのときはまだ植物に深く触れていなかったので、里山にこんな珍しい花があるのかと思っていたのだが、その後、ずいぶんあちこちで見かけ、少しも珍しい花ではないことが分かってきた。
 それでも、春ともいえない冷たい季節に、風にふるふると震えながら咲く姿の愛らしさは、どこで何度見ても見飽きることはない。

毛深さは半端でない

最初は1〜2輪の花がおずおずと咲くのだが、その後、4月ごろまで次々に花を開き、最盛期には結構な花数になって、なかなか見ごたえがある。
 若い枝も、冬芽も花も、とにかく毛深い。それも腺毛が多く、先のぽちぽちはルーペを使わなくても分かる。この毛深さゆえに「ミヤマ」の名が冠されている。無毛のものはウグイスカグラというが、群馬県にはないそうである。
 「カグラ」については定説がないようで、ヤマケイの図鑑では「カクラの転訛で、カクラは『狩り座』がなまったもの、つまりウグイスなどの小鳥を捕らえる場所の意味」という一説を紹介しているが、狩り座→カクラという関係にいまひとつ説得力がないように思える。謎めいた名前だが、一度聞くと忘れがたいから、それはそれでいいだろう。

<参考文献>
『山渓ハンディ図鑑5 樹に咲く花』(写真/茂木透 解説/城川・高橋・中川ほか 山と渓谷社)
「上州花狂いの植物散歩」(Website)

<記事 2015年2月8日>

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