柊老人のほろ酔い人生 > 植物との出会いの部屋 > ミゾソバ

HOME | 植物の部屋

ミゾソバ   溝蕎麦   タデ科イヌタデ属

ミゾソバ
<撮影:2014年9月> ミゾソバ
葉の形が牛の顔に似ている<撮影:2014年9月>

清楚な姿がたまりません

湿り気のある沢沿いや池の縁などは、靴に泥がべったりつくし、カエルやヘビを踏みつけたりしそうで、あまり積極的に入り込みたい場所ではない。
 しかし、そんなところを好むミゾソバのようなものが目に入ると、えいなんのその、と踏み込んでいくのはやっぱり物好きの範疇に入るだろうか。

 別名ウシノヒタイの名のもとになった、基部が妙に張り出している葉の上に、すっと立ち上がって細かいピンク色の粒々したものがいくつか固まっている。ミゾソバの蕾である。これ自体は地味でさほど目を引くものではないが、それが開いたときの雰囲気は実に独特で、「清楚」という言葉はこの花のためにあるのではないかとすら思ってしまう。

 タデ科の花には花弁はなく、すべて萼片である。ミゾソバはそれが5つに切れ込んでいる。花柄には先端が膨れた腺毛がある。茎には下向きの刺毛があって、ざらつく。
 ソバと名がつくが、食べるソバとは属が違い(ともにタデ科ではある)、花の姿もだいぶ違う。

<参考文献>
『山渓ハンディ図鑑1 野に咲く花』(監修 林弥栄・写真 平野隆久/山と渓谷社)
『日本の野生植物 草本U』(佐竹・大井・北村・亘理・冨成編/平凡社)
<記事 2014年10月26日>

#