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 ナンタイシダ    男体羊歯   オシダ科オシダ属

ナンタイシダ
 <撮影:2012年10月>

ナンタイシダのソーラス
ソーラス <撮影:2015年6月>

シダの観察を始めたばかりの頃、谷筋の崖にあるのをたまたま見つけたシダである。
 ホソバナラシイダを小さくしたようにも見えるし、ミサキカグマの仲間のようにも見える。ところが、裏を返してみると大分雰囲気が違う。そんなこんなでしばらく名前もわからないまま過ごしてしまった。
 二度、三度と見に行ったり、図鑑と照らし合わせたりしてようやく分かったときは、なんだか大発見をしたような気分になったものだった。わかってみればたいていの図鑑に出ているのだが、図鑑と実物とはときにイメージが異なって、どうにもたどり着けないときもあるのだ。

 ミサキカグマとは同科同属なので似ていても不思議はない。ただ明らかにソーラス(胞子嚢群)のつき方が違う。ナンタイシダの方がミサキカグマより大きめで、数は少ない。それに何より、ソーラスがついている葉のへりが、決まってつんととがる(歯牙が出る、という)。ここが確認できればもうはっきりする。
 また、葉脈の中に偽脈があるというのだが、これは矯めつ眇めつしたがなかなかよくわからない。
 和名は最初に記録された男体山にちなむという。
 上の写真は、まだナンタイシダの名前も知らない頃、偶然撮影したもの。あとで写真データを見て「あれ、こんなところにも写っていた」と、ちょっと感動した。

<参考文献>
『日本の野生植物 シダ』(岩槻邦男編 平凡社)
『しだの図鑑』(光田重幸著 保育社)
<記事 2016年2月4日>

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