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ノダケ  野竹  セリ科シシウド属

ノダケ
最初に出会ったノダケ <撮影:2007年8月>

ノダケ
複散形花序という咲き方 <撮影:2016年8月>

ノダケの葉
葉柄が袋状 <撮影:2013年10月>

一番最初にこの花を見たのは9年前の夏。山の師匠だったN氏(故人)に連れられて赤城山に行った時のことだ。
 そのときはまだ、植物について、興味はあっても知識はほとんどなかったので、「これは花なんだろうか、それとも…?」というのが第一印象。N氏に聞いても、残念ながらはっきりとした答えをもらうことができなかった。
 名前はもちろん、どの科に属するのかも分からないとなると、普通に書店で売っているような植物図鑑では全く手が出ない。ネットで検索しようとしても、適切な言葉を入れることができないので、まったくヒットしない。
 その時点では完全にお手上げ状態だったが、何年かたって、かなり詳しい図鑑を手に入れ、ほとんど総めくりのようなことをやった時にようやく行き着くことができた。それだけに思い入れの深い植物である。

 一つひとつの花には赤紫色の小さな花弁があり、そこから雄しべ・雌しべがはみ出している。それが円いまとまったものになり、それがまた大きな塊となって、これ自体が一つの花のようにも見える姿になっている。
 セリ科では実はこうした咲き方をする花が多いのだが(色は白がほとんど)、田んぼに生えるセリのイメージから抜け出せなかったときには、これをセリ科と言われても全くぴんと来なかった。というか、田んぼのセリに花が咲いているのを見たことがないというのが正直な話であった(セリは葉っぱのうちに食べるものだったのだ)。
 葉柄が袋のようになる姿も他の科の植物から見るとかなり独自性があり、楽しくて見飽きない植物である。

<参考文献>
『日本の野生植物 草本U』(佐竹・大井・北村・亘理・冨成編 平凡社)

<記事 2016年8月15日>

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