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ノハラアザミ・クルマアザミ  野原薊  キク科アザミ属

ノハラアザミ
総苞片はとげとげしい <撮影:2014年10月>

ノハラアザミ
根生葉の中軸は赤みがあるものが多い <撮影:2013年10月>

クルマアザミ
クルマアザミ <撮影:2014年10月>

姿かたちは、ノアザミとよく似ている。ノアザミは春から初夏に咲くが、こちらは夏から秋にかけて咲く。なので、区別するのはそれほど難しくないのだが、ただ、その境目の期間には一緒にあることもあるので、とくに季節の境目があいまいな標高の高いところでは悩ましいこともある。
 双子の赤ちゃんにもわずかな違いがあるように、よく似たアザミだが、はっきりと違いが分かるところがある。そのポイントは総苞だ。
 総苞とは、紫紅色の筒状花をすっぽり包んでいる緑色の部分。その1枚1枚を総苞片というが、ノハラアザミは、(他のアザミに比べればずっと穏やかなのだが)総苞片の先端はかたい刺になっていて、やや外向きに突き出ている。ノアザミはどちらかと言えば総苞片は柔らかくてあまりとげとげしくない。この違いはわずかなので、並べてみればすぐわかるのだが、単体で見た時はやっぱり迷ってしまう。
 判別の決定打は、触感である。総苞をそっとさわってみれば、違いは一目瞭然(というか、一触瞭然?)。まったく粘らないのがノハラアザミであり、粘るのがノアザミである。

 以下には、ノハラアザミの二つの品種を紹介する。
 ひとつはシロバナノハラアザミ。これについては、別のページができているので、そちらをぜひご参照ください。
 もう一つは、クルマアザミ(写真下)。総苞の下に葉が輪生して、襟巻を蒔いているようにも見えるアザミだ。何かの拍子に突然変異的に出現するようで、翌年、同じ場所を訪ねても見られないことが多い。

<参考文献>
『山渓ハンディ図鑑1 野に咲く花』(監修/林弥栄 写真/平野隆久 山と渓谷社)
「上州花狂いの植物散歩」(Website)

<記事 2016年10月20日>

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