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ノミノツヅリ    蚤の綴り   ナデシコ科ノミノツヅリ属

ノミノツヅリ

なんとも貧相な名前だが、一見するとそういわれても仕方ないような姿であり、それなりに実態を表しているのかもしれない。
 ユーラシア原産の帰化植物である。
 庭の片隅や道端など、まちのあちこちにけっこうはびこっているのだが、どれだけの人がこの植物の存在に気付いているだろうか。
 なにしろ、花が咲いていても花の直径はごく小さくて1センチにも満たないし、特には目立たない白花である。花のない時期は、小さい葉と細い茎で這うように、また、フェンスの金網などにもたれるように存在している植物だから、注意を向ける人がいなくても無理はないのだ。
 でも、そういう植物にもよく見れば、確固とした存在感がある。写真は、マクロレンズを使ってクローズアップしたノミノツヅリの花だ。ほんわりとした白い5弁花。それをきりっと支える萼片、裏側には腺毛がびっしりと生えている。雄しべの葯がピンクに染まっている。
 こんな小さな花でも、じっくりとみればそこにはえも言われぬ美しい世界があるということを、何とか、多くの人にも知ってもらいたいものである。

<参考文献>
『日本の野生植物 草本U』(佐竹・大井・北村・亘理・冨成編 平凡社)

<記事 2015年5月23日>

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