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オゼタイゲキ   尾瀬大戟   トウダイグサ科トウダイグサ属

オゼタイゲキ
オレンジ色のものが腺体<撮影:2015年7月>

オゼタイゲキ
子房が突き出ている <撮影:2015年7月>

オゼタイゲキ全体
全体の姿 <撮影:2015年7月>

オゼと名がつくが、尾瀬だけにあるわけではない(かといって、どこにでもあるわけでもなく、生息地は限られている)。このページの写真はいずれも尾瀬以外で撮ったものである。
 トウダイグサ科の植物は、どれも独特の構造をしており、興味が尽きない。
 ハクサンタイゲキの変種であるオゼタイゲキは、タカトウダイ、ナツトウダイや、この科を代表するトウダイグサなどと同じ属に属する。それだけに全体の雰囲気や構造はよく似ているが、腺体(写真上で黄色く見えるもの)の形や子房の様子などで区別できる。
 この花の独特さは、まずは花弁も萼片もないことだろう。だから、野外で説明しても、たいてい「これが花ですか?」と驚かれる。

いくつかの花が集まって花序を形成

花は、一つの雌花(雌しべのみ)といくつかの雄花(一つの雄花はひとつの雄しべのみ)が総苞に包まれた杯状花序になっている。写真上で、腺体に囲まれた黄緑色のもの(先がややとがっている)が総苞であり、この写真で見えているのはその上部である。
 腺体の中からどんと突き出している円いものは、子房だ。ハクサンタイゲキ(そしてオゼタイゲキも)は、この表面にいぼいぼがあり、なおかつそこから長い毛が出ているのが特徴である。他の種ではここが滑らかなものや無毛のものなどがあって、それが種を区別するポイントのひとつにもなっている。

根を掘るわけにはいかないので…

ハクサンタイゲキとオゼタイゲキを区別するポイントは、根である。図鑑にはハクサンタイゲキはゴボウ根で、オゼタイゲキは太い地下茎が横に伸びる、とその違いが記述してある。しかし、まさか人の目があるところで(なかったとしても)、掘り出して根の様子を見るわけにはいかないので、この点はまだ確かめていない。なので私としては、とりあえず尾瀬またはその近くで環境的にも尾瀬に似たところのある場所に生息していることをもって、オゼタイゲキと判断することにしている。

<参考文献>
『日本の野生植物 草本U』(佐竹・大井・北村・亘理・冨成編 平凡社)

<記事 2015年8月13日>

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