柊老人のほろ酔い人生 > 植物との出会いの部屋 > サイカチ

HOME | 植物の部屋

サイカチ      マメ科サイカチ属

サイカチ花
木は大きいが花は小さい<撮影:2017年6月>
サイカチ
この鋭さ<撮影:2013年12月> サイカチ
まさにとげとげしい<撮影:2014年1月> サイカチの実
樹の周りにボトボト落ちている<撮影:2014年1月>

2017年にサイカチの花を撮影することができたので、追加した。以下の本文は訂正なし(2017.06.10追記)

刺さったら死ぬかも

この木は、なぜこれほど鋭い刺を身にまとって立っているのだろう――サイカチの木を見るたびに、何度でも同じことを思ってしまう。
 世に刺のある木は数々あれど、これだけのものが他にあるのだろうか。浅学の私には確定的なことは言いかねるのだが、ハリギリにしても、ニセアカシアにしても、その刺はかなり鋭いが、それでも、サイカチのすごさには及びもつかない。
 ほかの木は、どんなに硬く強い刺であっても、木肌から出ているのはだいたい1本である。それにたいしてサイカチときたら。刺が何回も分岐しているのだ。
 近づいてぼんやり見ているところを、後からドンと押されでもして、これが身体に刺さったら、もしかしたら命にかかわるかもしれない。イノシシが突進してぶち当たれば、その厚い皮膚でも破られてしまうのではないか。

強い敵意を秘めて

刺のある植物たちは、進化の過程で、自らを動物の食害などから守るために刺を発達させたのだろう。サイカチは、きっとその進化のどこかで、動物によって絶滅の危機に瀕するような、手ひどい仕打ちを受けたに違いない。だから、サイカチの刺は、自分の種族を守るために、いかなる動物も絶対に近づけさせない、もし来れば、この刺を内臓深く刺し貫いて倒してやる、そんな怨念のこもった強烈な敵意を秘めて、太く鋭く伸びているのだ。

って、ちょっと思い入れが強すぎますか。

実は石鹸の代用に

サイカチは、秋には、マメ科の植物らしい大型の実をつける。これにはサポニンが含まれていて、戦中戦後はこれを石鹸の代用としたそうである。

<参考文献>
『山渓ハンディ図鑑4 樹に咲く花 離弁花2』(写真・茂木透、解説・太田和夫ほか/山と渓谷社)
『植物和名の語源』(深津正/八坂書房)
<記事 2014年2月4日>

#