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 サワフタギ 沢蓋木 ハイノキ科ハイノキ属

サワフタギ花
雄しべが元気いっぱい <撮影:2018年5月>

サワフタギ全体
迫力 <撮影:2013年5月>

サワフタギ葉
厚みのある葉 <撮影:2013年7月>

サワフタギ実
宝石の輝き <撮影:2013年9月>

本名(標準和名)も面白いが、別名も面白い。
 標準和名のサワフタギは、沢を覆い隠す(蓋をする)ほど生い茂るというところから来たようだ。確かに、大きく枝を広げるし、季節ともなればそこに真っ白い花をたっぷりつけて、遠目には雲と見間違うほどだ。
 別名の一つがルリミノウシゴロシ。ルリミは、果実が鮮やかな瑠璃色になるからで、ウシゴロシは、牛の「はなぐり」(鼻輪)にも使える強靭な木という意味だという。バラ科のカマツカもウシゴロシという別名がついているが、こちらも牛の鼻輪にしたことが名前の由来らしい。とはいえ、鼻輪で牛が死ぬわけではなく、ここに綱をつけたりすることによって牛の行動を規制することを例えて言った言葉のようだ。
 もう一つの別名のニシゴリは「錦織」の意で、材の灰汁を用いて紫色の媒染剤に利用したことから来ているとのこと。有名なプロテニスプレーヤーの名字とよく似た音になる。

 近づいて花をよく見るとなかなか楽しい。花弁は真っ白で、雄しべがとにかく長くてたくさんあり、虫たちを呼び込もうと精一杯広がっている。これがいっぺんに開花するのだから、圧巻だ。葉は厚みがあり、さわるとごそごそした感じがある。
 秋口に色づく果実は宝石のように輝いて本当に美しい。


<参考文献>
「葉と木による樹木検索図鑑」(Website)
『日本の野生植物 木本U』(佐竹・原・亘理・冨成編 平凡社)

<記事 2018年6月3日>

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