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シドキヤマアザミ   四時山薊    キク科アザミ属

シドキヤマアザミ
頭花 <撮影:2015年10月>

シドキヤマアザミ
全体の姿 <撮影:2015年10月>

憧れのアザミと対面

植物観察の大師匠(おおししょう)のM氏に案内していただいて、このアザミと初めて対面することができた。
 生息場所は中山間地で、谷の奥まったところだ。谷とはいっても渓谷ではなく、ゆったりとした幅があり、傾斜もあまり急ではない。土地改良がおこなわれたようで整然とした区画の田んぼがあり、訪ねて行ったときはまもなく刈り入れを迎える稲穂が垂れ下がっていた。
 あぜ道に車を置いて、M氏はずんずん目指すところに向かっていく。田んぼにはイノシシ除けの電気柵が張り巡らされてある。それに足が触れそうな狭い道を平気で通っていく。私は一瞬、つい先日、電気柵が原因の人身事故を思い浮かべてちょっとビビったが、おいて行かれては困るので、必死でついていった。
 山から水が浸み出してくるような湿地に出た。長靴を履いてきて正解だった。
 そこにシドキヤマアザミがあった。

がっしりとした大振りのアザミ

私がこのアザミの存在を知ったのは、「上州花狂いの植物散歩」のホームページである。県内の植物についてはほぼ網羅している『群馬県植物誌』にも掲載されていないし、手持ちの図鑑にもないので、そういうアザミがあることすら意識してなかったのだが、このホームページに掲載されていたのを目にしてからは、いつかどこかでめぐり合いたいと思っていた。
 それがこの日、実現したのである。
 花の時期はやや盛りを過ぎていたが、それでも元気な紅紫色の花がたくさんついている。私の身長を上回る高さのものが何株もあり、全体的にがっしりした姿のアザミである。それが一群になって生息おり、圧倒される思いで見入ってしまった。 総苞や茎の上部には白いくも毛がびっしりついている。総苞は粘らず、花柄はない。葉はやや厚みがあり、切れ込みのないものから深い切れ込みがあるものまで変異がある。
 そんなところを観察して写真を撮っていたら、キイロスズメバチが1匹やってきた。これにやられたら一大事である。蜜を吸うことに夢中で、こちらにはあまり関心がないようだったが、面倒なことになっても嫌なので、静かに退散することにした。

<参考文献>
「上州花狂いの植物散歩」(Website)

<記事 2015年10月27日>

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