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ショウジョウソウモドキ(暫定)    猩々草擬   トウダイグサ科トウダイグサ属

ショウジョウソウモドキ
<撮影:2014年10月> ショウジョウソウモドキ
全体の姿<撮影:2014年10月>
注)以下の文章は、2014年11月27日にこのホームページにアップしたものだが(ごく一部を修正)、この植物の発見後(約1年後)、文中にある「ある大学」の先生から、もしかしたらショウジョウソウモドキとは別のものかもしれないと言われたため、その先生の新見解を待ってから再度アップしようと、保留しておいた。ところが、それから1年以上待ったが、これについての連絡はまったくない。多分、忙しさの中でお忘れになっているのであろう。
 2カ月ほど前にこの植物の生えている所に行ってみたら、除草剤がかけられたと見えて、1株を除いて枯れていた。どこかから侵入してきた外来生物なのでやむを得ないとは思うが、さして悪いこともしていないので何となく不憫でならない。この先どうなるかはわからないが、いまのうちにせめて生存記録であるこのホームページを公開しておきたいと考えた次第である。
 種名は、いったんは「ショウジョウソウモドキ」としたが、専門家から疑問符がついているので(暫定)としておきたい。
<2016年12月28日記>

出会いは職場の昼休み

最近、パート職員として勤め始めた(と言っても、ほとんどアルバイト程度の勤務日数だが)職場の近くを、昼休みになるとうろうろして路傍に生えている植物の観察をしている。
 ある日、市街地の小さな空き地で、どうみてもトウダイグサ科の植物なのだが、これまで見たことはなく、もちろん名前もわからない植物に出会った。それがこれである。
 写真に撮って、いろいろな図鑑を調べ、植物観察の先生であるM氏に教えを乞うたが、氏も見たことがないという。このままわからずじまいかとあきらめかけたら、なんとM氏がある大学の先生にまで問い合わせてくれて、ようやくショウジョウソウモドキという種名にたどり着くことができた。

群馬県で初

そうなれば、いろいろな情報が入手できる。原産地はアメリカ大陸の暑い地方で、戦後、沖縄に帰化したこと、本土ではあまり生育していないようで、発見例はごくわずかであることなどが分かった。
 群馬県での発見例については、植物の師匠であるK氏を通じて県立自然史博物館に問い合わせたところ、どの文献にも記載されておらず、これが県内初の発見であることが明らかになった。
 植物観察ではほとんど初心者レベルである私が、帰化植物とはいえ県内最初の発見者となったのだから、実に幸運であった。
 生えていた場所は市街地の空き地2か所のみで、どちらも他の雑草に混じって何食わぬ顔で立っている。この土地の持ち主が「草むしりをしてきれいにしよう」と思い立てば、あえなく消滅する運命である。なので、「取っていいのは写真だけ」という私の植物観察の大原則を今回だけは破って、数本を採取して標本に作った。標本はもちろんしかるべき施設に寄贈した。現地にはまだ15本残っていたので、持ち主に抜かれない限り来年も生育できる。

思いは複雑

ただ、なんといっても帰化植物である。これが新たな環境攪乱要因になっていくのでは、この出会いもあまり喜ぶことはできない。いまのところ各地に広がってはいないようだし、沖縄などでは1メートルほどにも成長しているようだが、こちらはせいぜい20〜30センチ程度の背丈なので、強力な繁殖力をもっているようにも見えないところが、とりあえずは救いである。

 植物体は、トウダイグサ科の特徴がよく出ている杯状花序で、つるつるした子房がひしめき合うようについている。園芸品として楽しまれているショウジョウソウより葉も細いし、赤くならない。

<記事 2014年11月27日>

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