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シュンラン    春蘭   ラン科シュンラン属

シュンラン花
<撮影:2012年3月>

シュンラン蕾
蕾は野に立つこけしのよう  <撮影:2013年3月>

早春の里山めぐりでお目当ての一つになるのがこの花である。
 緑色の硬い葉が立ち上がっているのを見ると、ついついそれをかき分けて新しい芽が出ていないか、確認したくなる。
 小さな芽でも出ていようものなら、参加者全員が足を止めて目を凝らし、「もう春だねえ」「あとどれくらいで咲くかね」などと、毎年のように同じ会話を繰り返すのだ。
 野生のラン科の花は、よくよく見ないとわからないような小さいものも少なくないのだが、それに比べればシュンランは大振りで、見ごたえがある。
 4〜5枚の花弁が放射状に展開するような「普通の花」とはかなり様子が違う。萼片は3枚ある。2枚が左右に大きく開き、1枚は後ろに立ち上がっている。花弁も3枚で、薄い黄緑色の少し重なり合っている2枚が側弁、下にベロンと出ている白っぽいものが唇弁だ。雄しべ・雌しべは合着して花弁の奥まったところに鎮座している。
 この愛らしい花姿、何度見ても見飽きることがない。そのうえ食べてもおいしいらしく、盗掘被害も後を絶たないのがなんとも残念である。



<参考文献>
『日本の野生植物 草本T』(佐竹・大井・北村・亘理・冨成編 平凡社)

<記事 2015年3月8日>

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