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ツユクサ・シロバナツユクサ   露草   ツユクサ科ツユクサ属

ツユクサ
<撮影:2011年9月>

ツユクサ
シロバナツユクサ<撮影:2014年9月>

朝露の季節こそ美しい

道端や草むら、それこそどこにでもある草だが、じっと見つめているとついついシャッターを押したくなり、写真データがずいぶんたまってしまった。
 梅雨時から秋までずうっと咲いているように見えるが、一つ一つの花は一日花で、朝開花し、午後にはしぼんでしまう(翌日には同じ個体からまた花が咲くので、一見すると、ずうっと咲き続けているように見えてしまう)。秋になって朝露がはなびらに宿るころが、この花のもっとも美しいときだろうか。

複雑・精緻な構造

あざやかな青が目立つので、花弁は2枚のように見えるが、実は3枚で、雄しべ・雌しべの下にある小さくとがった白いものがもう1枚の花弁である。その下には、やや幅広の白い萼が3枚ついている。
 雄しべは6個あるが、3段構えで虫を誘うようにできている。一番奥の3個はいわばおとり役。花粉を出さない仮雄しべで、鮮やかな黄色でアブの目を引き付けるのが仕事だ。真ん中の、ナポレオンの帽子のような形をしている雄しべは少し花粉を出して、もぐりこんだアブに花粉をつける。一番先端、雌しべの両脇に突き出ている2個が完全な雄しべで、アブの背中にたっぷりと花粉をつける。
 可憐な花だが、その仕組みはなかなか複雑・精緻であり、生存競争を生き抜くしたたかささえ感じてしまう。

シロバナツユクサ

シロバナツユクサはツユクサの品種。よく目を凝らしていると、たまに見ることができる。

<参考文献>
『日本の野生植物 草本T』(佐竹・大井・北村・亘理・冨成編/平凡社)
『山渓ハンディ図鑑1 野に咲く花』(監修・林弥栄 写真・平野隆久/山と渓谷社)
「しんぶん赤旗」日曜版2014年6月29日号(コラム筆者・稲垣栄洋)

<記事 2014年9月25日><追記 2015年10月4日>

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