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ウラジロハナヒリノキ・ハナヒリノキ  裏白嚏の木  ツツジ科イワナンテン属

ウラジロハナヒリノキ
実になると上を向く <撮影:2016年7月>

ウラジロハナヒリノキの葉
葉が小さく裏が白い <撮影:2012年7月>

ハナヒリノキ
ハナヒリノキは花序軸にも毛がたくさんある <撮影:2015年7月>

なんとも奇妙な名前なので、私は一発で覚えてしまった。ところが、先日山で出会った団体さんは、聞かれたこちらとしてはちゃんと教えて差し上げたつもりだったが、口の中で何度もモゴモゴ言って「とても覚えられない!」と騒いでおられた。
 ウラジロというのは、ほかにもいろいろな植物に付けられているのと同様で、葉裏が粉白色になっていることからきている(個体によっては表面も粉白色のものもある)。
 ハナヒリとはくしゃみのこと(『広辞苑』)。昔はハナヒリノキの葉を粉にしてウジ殺しに使ったり、家畜用の駆虫剤にしたそうである。この葉の粉が鼻に入ると激しいくしゃみが出ることからつけられた名だという。当然、有毒植物であるから間違っても口に入れない方が良い。
 そういう故事来歴を知ればなかなか忘れがたい名前になる。

 生きている植物に近づいたくらいでくしゃみが出るわけではない(体験済み)ので、安心して愛でればいいと思うが、花は下向きにつき、かわいらしい壺型である。果実になると上向きになる。

 ウラジロハナヒリノキは、分類上はハナヒリノキの変種に位置付けられている。母種のハナヒリノキ(写真の一番下)は樹高も葉も大きく、葉や花序軸が多毛である。

<参考文献>
『山渓ハンディ図鑑5 樹に咲く花』(写真/茂木透 解説/城川・高橋・中川ほか 山と渓谷社)

<記事 2016年7月14日>

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