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ウリノキ  瓜の木  ミズキ科(←ウリノキ科)ウリノキ属

ウリノキ
飾り紐のような花 <撮影:2012年6月>

ウリノキ
花弁を巻き上げる途中 <撮影:2016年4月>

ウリノキ
秋の黄葉も素晴らしい <撮影:2014年10月>

ウリノキ
全体の姿(真ん中の細身の樹) <撮影:2016年4月>

花の形が独特なものはいろいろあるけれど、これもそういうものの代表にできるような姿である。
 蕾の時は、白くて細長いものが垂れ下がっているのだが、開花とともに白い花弁はくるくると巻き上がり、そこから雄しべ・雌しべが垂れる。
 やや長い雌しべがつんと下向きに出て、その周りを雄しべの黄色い葯が取り囲んでいる。蜜を吸いに来る蜂にとってはここはよい足がかりで、以前見た時も、雄しべにしっかり足をからめて花の奥に頭を突っ込んでいる蜂がいた。当然、その足にはたっぷりと花粉がつくので、ウリノキにとっては狙い通りということになる。

 ちょっと意表を突くようなこの姿は、なんともかわいらしい。
 飾り紐を飾り結びにしたもののなかに、こんな形があるような気がしてならないのだが、ネットでいろいろ調べてみたが、まったく同じものを見つけ出すことはできなかった。
 大きな葉は、3〜5裂し、それぞれの裂片の先は尖る。葉も独特だから、花の時期でなくとも大体見分けることができる。

 ある年の6月、尾瀬の帰り道、道路脇が小さな谷になっている所を通りかかると、白くたっぷりとした房を下げた樹が目に入った。あわてて車を戻し、よく見るとオオバアサガラであった。これはこれで美しい花だから写真に収めたのだが、そのときふと周りを見たらなんとも面白い形をしたものをぶら下げている樹があるではないか。
 それが、私とウリノキとの最初の出会いだった。
 その道は、尾瀬に行く以外にも結構通ることがあるので、それ以来、季節になると必ず車を止めてウリノキとオオバアサガラを見ることが習慣になっている。

<参考文献>
『山渓ハンディ図鑑4 樹に咲く花』(写真/茂木透 解説/太田・勝山・高橋ほか 山と渓谷社)

<記事 2016年6月9日>

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